青空文庫 開拓室

青空文庫作品のあらすじと感想。ときどき考察。

『檸檬』あらすじと感想 ・考察 | 青空文庫のオススメ作品紹介

『それをそのままにしておいて私は、 なに喰わぬ顔をして外へ出る。』思わず笑みがこぼれるほどの、ささやかな幸せを、あなたにも

 

こんにちは、world is aozoraです。

本日は『檸檬』という作品を紹介していきます。

 

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧おさえつけていた。」という印象的なフレーズや、檸檬爆弾などで有名なこちらの作品。

 

高校3年の現代文の教科書にも載っているほどの、超ビッグタイトルです。

 

著作権が切れてもなお愛されるロングセラーの秘密は、一体どこにあるのか。

 

この記事では、実際に読んでみた感想自分なりの考察も含めて、『檸檬』の魅力を探っていきます!

 

作品URLはこちら↓(青空文庫のページに飛びます)

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『党生活者』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

『私達は退路というものを持っていない。 私たちの全生涯はたゞ 仕事にのみうずめられているのだ。』これは共産党活動に人生を捧げた、とある活動家の記録

こんにちは、world is aozoraです。

本日は『党生活者』という作品を紹介していきます。

 

過酷な労働環境で搾取される労働者たちの苦しい実態を描き、プロレタリア文学を代表する作品の一つとして名高い『党生活者』。

作者は、同じくプロレタリア文学の代表作『蟹工船』で知られる小林多喜二氏です。

 

小林氏は生前、社会主義の実現を目指し、当時非合法だった日本共産党の党員として活動していました。

彼は厳しい弾圧を受けながらも、投獄と釈放を繰り返し、数々の作品を執筆しました。

その中でも、最後に書かれたのが『党生活者』なのです。

 

彼は『党生活者』の執筆途中で亡くなっているため、この小説は「前編おわり」という文言で結ばれています。

 

が! 侮るなかれ。

前編だけでも、非常に興味深い内容になっています。

 

そんな作品が、青空文庫でタダで読めるというのですから

このチャンスを逃すわけにはいきませんよね。

 

さあ、読みたくなってきた、そこのあなた。

作品URLはこちらです↓(青空文庫のページに飛びます)

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まだそれほど興味が湧いていない」「本当に面白いの?」と思っている方、まずはここから先の内容をチェックしてみてください。

読みたいと思っていただけるように、作品のあらすじや魅力を解説していきます!

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『家長の心配』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

『私が死んでもそれが生き残るだろうと考えただけで、私の胸はほとんど痛むくらいだ。家長の心配を二つの視点から読み解く』

こんにちは、world is aozoraです。

本日は『家長の心配』という作品を紹介したいと思います。

 

 

5分以内に読める短い物語なのですが、とても面白いポイントがあります。

なんと青空文庫に、翻訳者が異なる二つのバージョンが収録されているのです!

 

 

皆様の中には「同じ物語を翻訳しているのだから、どちらを読んでも同じではないか?」と疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

翻訳者が違うだけで、雰囲気がガラリと変わります。

 

ストーリーは同じはずなのに・・・・・・不思議ですよね。

 

さて、この記事では、『家長の心配』のあらすじを解説しつつ、2つのバージョンを比較しながら感想を書いていきます。

 

みなさんも、ぜひ違いを楽しんでみてください。

 

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『家長の心配』(訳:原田義人)

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『家のあるじとして気になること』(訳:大久保ゆう)

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『蟹工船』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

『こ、こ、殺される前に、こっちから殺してやるんだ』


こんにちは、world is aozoraです。
本日は『蟹工船』という作品を紹介していきます。

蟹工船』はプロレタリア文学という、搾取される労働者たちの苦しい実態を描く作品ジャンルを代表する作品の一つです。

大正から昭和の時代にかけて流行した文学ジャンルで、歴史の教科書で目にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

また『おい地獄さ行えぐんだで!』という、インパクト抜群な書き出しの一文でも有名な作品です。

2008年ごろ『蟹工船』ブームなるものが到来して話題になるなど、近年に至るまで話題の尽きないこの作品。

しかし実は、原文の著作権はもう切れています。
青空文庫でタダ読みすることができますよ!

このチャンス、逃すわけにはいきませんよね?

 

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本文を読みたい方は、上記リンクから飛んでいただくとして
ここからは早速、作品について紹介していきます。

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『イワンのばか』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

『いいとも、いいとも。』主人公の全肯定ワードが、悪魔たちを翻弄する ——

 

こんにちは。world is aozoraです。 

突然ですが、皆さんは「イワンのばか」というキャラクターを知っていますか?

なかなか攻めたネーミングですが、実はこの人、ロシアの民話にたびたび登場する、定番キャラらしいです。

 

本日は、そんな「イワンのばか」が登場する数ある作品のうち、トルストイという人が書いた小説を紹介していきます。

この作品は、イワンが出てくる物語の中でも特に有名で、日本では小説に加え、絵本も発売されているそうです。

 

そタイトルはズバリ、『イワンのばか』。

主人公の名前を、そのままタイトルにしています。

ストレートで潔いですね。

 

一体、どんな物語なのか、さっそく見ていきましょう!

 

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『黒猫』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

こんにちは。world is aozoraです。

本日は、エドガー・アラン・ポー『黒猫』という作品について、ご紹介したいと思います。

 

白猫、三毛猫、ペルシャ猫・・・・・・

猫ちゃんって、かわいいですよね。

 

でも黒猫となると、途端に話が変わってきます。

もちろん、現実世界の黒猫ちゃんたちはとっても可愛いのですが、「黒猫は魔女の使い」とか「道を横切ったら不吉」とか、縁起の良くないイメージがあるのもまた事実です。

 

この記事で紹介する『黒猫』という作品は、主人公が飼っていた一匹の大きな黒猫に関する、不思議でちょっぴり恐ろしい出来事を綴った物語です。

 

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『流刑地で』あらすじと感想 | 青空文庫のオススメ作品紹介

奇妙な装置なのです。

 

こんにちは。world is aozoraです。

本日は、フランツ・カフカの『流刑地で』という作品について、ご紹介したいと思います。

 

カフカといえば『変身』『審判』『城』などの作品が有名ですが、実は他にも多くの名作を残しています。『流刑地で』も、そういった隠れた名作の一つ。

本記事では、そのあらすじと魅力をお伝えしていきます!

 

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